「ONE -ARIA ON THE PLANETES-」発表から発売までを振り返る
今日2020年1月27日は、2015年1月27日に「ONE -ARIA ON THE PLANETES-」が発売されてから5周年になります。ONE 5周年を記念して、ONEが最初に発表されてから発売まで、その間の公式の動きを紹介しながら、時系列に沿って振り返ってみたいと思います。
2015年はどんな年だったか
まず、ONEが発売された2015年がCeVIOやボカロ・ボイロにとってどんな年か、簡単に振り返ってみます。
CeVIO Creative Studioは2013年にリリースされ、さとうささら、すずきつづみ、タカハシの3つの音声ライブラリ・キャラクターが提供されていました。2015年までは、音声ライブラリはCeVIOプロジェクトからのみ提供されている状況でした。
そんな中、ONEは1st PLACEからリリースされ、初めてCeVIOプロジェクト以外からリリースされた音声ライブラリになります。
VOCALOIDの視点では、2014年にVOCALOID4が発表され、2015年はVOCALOID4化ラッシュの年でした。結月ゆかり、巡音ルカ、がくっぽいどV4化したのを筆頭に、
miki、猫村いろは、flower、氷山キヨテル、歌愛ユキ、メグッポイド、Rana、鏡音リン・レンが相次いでV4化しました。
またVOICEROIDに目を移すと、2014年に琴葉茜・葵が発売された後で、2015年10月には「VOICEROID+ 水奈瀬コウ EX」が発売されました。VOICEROID+ EXシリーズは、それまでのVOICEROID+からバージョンアップした機能を持ったものです。
VOCALOID4やVOICEROID+ EXと、新しい音声合成ソフトが発売される中、新しく登場したのがONEでした。
トークボイスの発表
ONEは、CeVIOのソングボイスとトークボイスの両方を提供していますが、最初はトークボイスのみが発売され、その後にソングボイスが発売されるという珍しい経緯を持っています。
そして、ONEのビジュアルが一番最初に紹介されたのは、1月8日に発売された雑誌「DTM MAGAZINE」2015年2月号の表紙でした。
雑誌「DTMマガジン」でIA 3周年の表紙&特集決定! | 1st PLACE OFFICIAL NEWS BLOG
しかしこの時はIAが表紙という形だったので、IAと背中合わせの少女が誰なのか、誰も知らなかったのでした。
その後、1月24日に行われたIA生誕3周年記念イベントで、ARIA ON THE PLANETESの第2弾としてONEが発表されました。ここで、DTM MAGAZINEの表紙にいた少女の正体が明かされたのでした。
ONEのビジュアルは、実は発表より前に公開されていたというのが、驚きでした。
トークボイスの発売
そして1月27日、Vector PC Shopにてダウンロード版が発売開始されました。
「ONE -ARIA ON THE PLANETES-」発売!!ONE初の楽曲「深夜の街にて/石風呂」MV公開!! | 1st PLACE OFFICIAL NEWS BLOG
発売日には、石風呂さん制作でONEが詩を読み上げるポエトリーリーディング楽曲「深夜の街にて」が公開されました。トークソフトを使った動画が楽曲というのも面白いです。
コラボ企画
ONEのトークボイスがリリースされたあと、いくつか公式コラボが企画されました。
1つ目が、お笑いWebサービス「ボケて」のネタを、ONEが読み上げる企画。
ONE公式MMDモデル無料配布スタート!!&「ONE×BOKETE」動画公開!! | 1st PLACE OFFICIAL NEWS BLOG
人気ネタという事で面白いネタもあるのですが、シュールなネタもあり、ONEちゃん最初のお仕事これで良かったの?と思ったりしますが、案外本人は楽しんでそうな気もします。
2つ目が、音楽番組のナビゲーターです。先ほどと違って、真面目そうなお仕事です。
ONEが初の番組ナビゲーターに挑戦!新番組「アニメ大好き!アニソンカウントダウンONE」放送開始! | 1st PLACE OFFICIAL NEWS BLOG
音楽専門チャンネル「Music Japan TV」の番組だったのですが、残念ながら動画などは公開されておらず、どんな様子だったのか確認できませんでした。
ソングボイスの発表
そしてトークボイス発売から2ヶ月後の3/27に、ONEのソングボイスがリリースされることが発表されました。ソングボイスとトークボイスが一体となったパッケージ版としての発売です。
公式デモソングも、ゴボウメンさんとYASUHIRO(康寛)さんが作曲のものが公開されました。
その後、Orangestarさん、ATOLSさん、ナナホシ管弦楽団さん、うたたPが作曲した公式デモソングが続いて公開されました。
今ではニコニコ動画で100万再生を超え、ONEの代表曲の1つになっている「おねがいダーリン」は、ONEソングボイスが公開される前に発表された、ONE公式デモソングの1つだったのです。
そして5/22リリース前の5/8発売の雑誌「DTM MAGAZINE」2015年6月号で、ONEのビジュアルが表紙になり、特集記事が掲載されました。
雑誌「DTMマガジン」でONEの表紙&特集掲載! | 1st PLACE OFFICIAL NEWS BLOG
ソングライブラリ発売
そして5月22日、トークボイスとソングボイスが一体となったパッケージ版「ONE -ARIA ON THE PLANETES-」が発売されました。
IA 、ONEの音楽制作ソフト4パッケージが一挙発売!発売日5/22 19時からはリリース記念のニコニコ生放送も実施! | 1st PLACE OFFICIAL NEWS BLOG
同日には、VOCALOID3「IA -ARIA ON THE PLANETES-」「IA ROCKS -ARIA ON THE PLANETES-」「VOCALOID4 Editor for Cubase」を同梱した「IA DAW PACKAGE」も発売されました。
また、この2つのソフトウェア発売を記念したニコ生も放送されました。
「【公式】IA&ONEリリース記念ニコ生」ありがとうございました! | 1st PLACE OFFICIAL NEWS BLOG
新しいONE紹介動画や公式デモソングも公開されました。
こうして、ソングボイスも加わり、トークだけでなく歌う事もできるようになったONEが誕生したのです。
ONEを開発した1st PLACEへのインタビュー記事
ソングボイス発売後に、ONEを企画・販売する1st PLACEへのインタビュー記事が公開されました。ONEを企画した経緯や開発の様子などが語られています。ONE誕生の背景を知りたい方は読んでみて下さい。
最後に
以上、ONEが初めて発表されてからトークボイス、そしてソングボイス発売まで、その間の公式の動きを紹介しながら、時系列に沿って振り返ってみました。
その後のONEの活躍は、皆さんご存じの通りです。ONE誕生から5年間、たくさんの楽曲やトーク動画など、多くの作品が今も発表され続けています。
ONE誕生から2年後の2017年には、ONEの姉であるIAにもトークボイス「IA TALK -ARIA ON THE PLANETES-」が加わり、ARIA姉妹が揃ってトークもできるようになりました。
2020年1月27日にONEは5周年を迎えます。8周年を迎えるIA共々、魅力的な声で歌もトークもできるバーチャルな存在として、今後も活躍を続けて欲しいと思います。
(おまけ)
ONEの姉であるIAについて、IAが誕生した2012/1/27(金)当時の関連ニュースをまとめた記事が、週刊ボカフロに掲載されています(この記事を書いた人が執筆した記事です)。